- 今の職場のままでいいのか…、なんとなく不安
- 自分の市場価値を知りたい
- 転職しようか悩んでいる
激務薄給の薬剤師が、今の職場のままで本当にいいのだろうか…となんとなく不安に思うケースはとても多いです。
病院薬剤師8年目として働く私も、今の職場で働き続けることが自分にとって正解か不安になることがあり、実際に一度転職も経験しました。
そこでこの記事では、実際に私がやってみたリスクなしでできる「薬剤師が自分の市場価値を診断するたった1つの方法」について解説します。
この記事を読めば、自分の市場価値を知る方法がわかり、
- 転職するべきか
- 今の職場で頑張るか
- 足りないスキルはなにか
今あなたがすべきことが明確になります。
さらに、実際に私自身が市場価値を診断した体験談も紹介します。
自分の市場価値を正しく理解し、自分の未来を考えてみましょう。
薬剤師が自分の市場価値を知るメリット
社会人における自分の「市場価値」とは、自分の経験やスキルがどれくらいの病院・薬局から必要とされるか、
という経験・スキルの評価です。
この評価は「年収」という形であなたの市場価値を表します。
つまり、あなたがもし今転職するとしたら年収いくらになるか?がわかります。
転職を迷うときの判断にできる
今の職場に不満があっても、
- 転職で年収はどのくらい上がるのか
- 年収を維持したまま残業を減らせる転職先はあるのだろうか
本当にいい条件の転職先があるか不安になり、転職をするべきか迷う人は多いです。
転職した方がいいのか、しない方がいいのか判断するには、自分の市場価値を把握することが最初の第一歩です。
自分の市場価値を知った結果、
「あなたの市場価値>現在の年収」
の場合は、転職するメリットがあるかもしれません。
逆に、「現在の年収>あなたの市場価値」
の場合は転職せずに今の職場で割り切って頑張るというのも選択肢です。
自分の市場価値を知ることは年収以外にも
- 業界の流れがわかる
- 自分に足りないスキルがわかる
などのメリットがあり、キャリアのなかで自分が今なにをすべきか考えを整理することができます。
薬剤師の市場価値は転職サイトを利用して診断
自分の市場価値を診断するのに最も簡単な方法は、薬剤師転職サイトを利用して転職エージェントに相談することです。
最初から自分で情報を集めるのは大変ですよね。
薬剤師の業界に詳しいプロである転職エージェントに聞きましょう。
- 転職エージェントに相談するメリット
- 転職エージェントに相談するデメリット
- 転職エージェントに市場価値を診断してもらう手順
それぞれについて解説していきます。
転職エージェントに相談する3つのメリット
- メリット①自分で求人を探すより楽
- メリット②薬剤師は完全無料
- メリット③転職しなくても利用OK
転職エージェントは、薬剤師の希望の条件に合わせて求人情報を完全無料でピックアップしてくれます。
働きながら希望の条件を満たす求人を探すのはとても大変です。
これらのメリットを理解するには、転職エージェントとはどんな業者か知る必要があります。
転職エージェントは「転職先に薬剤師を紹介し、転職先から報酬を得る人材紹介業者」です。
このため、薬剤師が年収などの条件を伝えると、求人情報をピックアップしてくれます。
薬剤師は転職エージェントを完全無料で利用でき、いい求人がなければ転職しなければいいだけなので、ノーリスクで自分の市場価値を知ることができます。
今の職場をやめる必要もありませんし、リスクなしです。
転職エージェントに相談する2つのデメリット
いくらノーリスクでも、デメリットはゼロではありません。
転職エージェントに相談するデメリットを紹介します。
デメリット①転職エージェントは転職を勧めてくる
転職エージェントの収益構造は、「転職を成功させることで企業から報酬をもらう成功報酬型」です。
このため、転職エージェントによってはあなたのキャリアを考えずにとりあえず転職を勧めてくる転職エージェントがいるのも事実です。
とくかく転職させるために、連絡がしつこかったり、特定の職場ばかり勧められたり…
無理やり転職を勧めるエージェントは絶対NGです。
すぐに断りの連絡を入れましょう。
この記事の下記で、私が転職サイト大手3社を利用した体験をまとめました。
今回、私は転職しなかったので、断った際に送ったメール文面のテンプレートも載せておきます。
デメリット②手間がかかる
求人のピックアップは転職エージェントがやってくれるとはいえ、転職エージェントとの連絡のやり取りに手間がかかります。
転職サイトによって連絡の取り方は
- メールでやりとり
- 電話でやりとり
- 事業所に行って対面でやりとり
を希望できますが、登録する転職サイトによってどの方法が得意か異なります。
仕事が忙しくなかなか連絡が取れない方は、メールでのやり取りを希望すると自分のペースで進めることができます。
「転職サイトは複数登録」がよくおすすめされていますが、市場価値の診断であれば1社だけで十分でしょう。実際に転職することになったら、求人の取りこぼしがないよう2~3社の複数登録をおすすめします。
転職サイトや転職エージェントは広告も多く、実際に利用した薬剤師の情報が少ないです…。
私が実際に転職エージェントを利用した体験はこの記事の下記で紹介します。
転職エージェントに自分の市場価値を診断してもらう手順
手順①転職サイトに登録
ネットで転職サイトに登録します。
- 希望の雇用形態
- 転職希望時期
- 年齢
- 勤務地(都道府県・市区町村)
- メールアドレス/電話番号
- 希望についてのフリーコメント
登録自体はどのサイトも簡単な情報を入力するだけで、1分程度でスマホでも出来ます。
※対応を後回しにされないよう、転職希望時期は6カ月未満がいいようです。
手順②自分の現状と希望を伝える
登録した転職サイトの転職エージェントから連絡(メールor電話)が来るので、現在の年収や希望する勤務条件などより詳細な条件を伝えます。
手順③求人情報をピックアップしてもらう
転職エージェントが保有する求人の中から、希望する条件に沿って求人をピックアップしてくれます。
手順④自分の現状と比較する
ピックアップされた求人を、あなたの現状と比較しましょう。
これで「もし転職するなら年収いくらになるか」、あなたの市場価値がわかります。
手順⑤転職エージェントからアドバイス
転職エージェントは求人のピックアップだけでなく、
- 現在の業界の様子
- 保有している求人の詳しい情報
- キャリアアップのために何が必要か
などのアドバイスや、こちらの相談にも乗ってくれます。
自分の市場価値だけではなく、
職場への価値観やキャリアアップに必要なことなどが整理できます。
手順⑥いい条件がなければ登録解除
転職エージェントに相談した結果、今は転職する必要はないなと感じたら転職サイトの登録を解除します。
登録の解除はメールで問題なくできます。
病院薬剤師(31歳)が自分の市場価値を診断した結果
私が実際に転職サイトを利用して自分の市場価値を診断した結果を紹介します。
転職サイトは大手3社に登録
転職サイトは広告が多く利用した口コミや感想が少なかったので、とりあえず大手3社を選びました。
結果、市場価値の診断では1社で十分だと感じました。
実際に転職するなら複数登録がよさそうです。
- 薬キャリAGENT
- ファルマスタッフ
- マイナビ薬剤師
転職エージェントに伝えた内容
下記の条件を転職エージェントに伝えました。
職歴:病院薬剤師歴7年の31歳(転職歴1回)
希望する職種:病院or薬局
希望する年収:600万円(病院)、650万円(調剤薬局)
通勤時間:1時間(病院)、30分(調剤薬局)
転職希望時期:6カ月以内(いい条件の転職先がある場合に限る)
転職を検討している理由:希望の年収で残業が少ない職場があれば転職したい。人間関係に困っているわけではない。
病院薬剤師の仕事は好きだが、年収が上がるなら調剤薬局への転職も視野
連絡手段:基本はメール(初回のみ電話)
転職エージェントからの提案
年収に対する3社からの見解はほぼ同じでした。
- 薬剤師数が多い地域では、希望の年収で残業を減らせる職場は少ない
- 残業が少ない職場を希望するなら、年収をもう少し下げる必要あり
最近の薬剤師転職事情は意外と厳しいですね…
現状を踏まえ、各転職エージェントからは下記の提案をしてもらいました。
- 病院薬剤師の仕事が好きで、希望年収かつ残業を減らしたいのであれば、日本調剤の病院派遣事業という働き方もあり(薬キャリAGENT)
- 人間関係など辛くなければ、現状では転職を勧めない(ファルマスタッフ)
- 通勤範囲を広げ、もう少し気長に待つ(マイナビ薬剤師)
※日本調剤の病院派遣事業についは別の記事で詳しく解説しています。
>>>【やりがい+給料】日本調剤の病院派遣を受け入れる病院薬剤師が解説
転職サイトを登録解除した結果
自分の市場価値を調査した結果、
「現在の年収>自分の市場価値」ということがわかり、転職は見送りました。
転職しないことを決断したため、登録解除をメールで依頼しました。
登録解除依頼のメール文面を下記に示します。
●●社●●様
平素より大変お世話になっております。
多くの求人ピックアップありがとうございました。
どれも大変興味深い求人でしたが、
いずれも今の自分にピンとくるような求人がなく今回は転職を見送ることと致しました。
理由としては、
・希望する条件では病院、調剤薬局ともに転職は厳しい
・自分の転職先に求めるのもが曖昧
であり、転職するリスクが高いと判断しました。
自分では調べきれない貴重な情報も頂き判断の一つとすることができました。
熱心に求人を探していただいたにも関わらず、大変申し訳ございません。
今回のご相談によって、現職場の良さを再確認できた次第でございます。
先日のお電話では、●●さまの顧客のキャリアや大切にするものを第一に考える姿勢が伝わり、とても安心して相談することができました。今回は転職を一旦見送ることと致しましたが、また検討する際はお世話になれますと幸いです。
何卒、宜しくお願い申し上げます。
登録解除をメールでお願いした結果、3社とも私の考えを尊重して下さり、無理に転職を勧められることはありませんでした。
その後、転職エージェントからの連絡は下記でした。
- 薬キャリAGENT:
連絡なし
→解除2か月後にメルマガあり(メールのリンクにある配信停止手続きで解除可能) - ファルマスタッフ:メールとSMSが定期的にあり
- マイナビ薬剤師:メールとSMSが定期的、電話が数回
今回は転職しませんでしたが、今の職場が他の職場よりもいい条件であり、余計なこと考えずに「今の職場で頑張る!」というモチベーションになりました。
実際に利用したおすすめ薬剤師転職サイト
今回、実際に利用した薬剤師転職サイトは下記の大手3社です
- 薬キャリAGENT
- ファルマスタッフ
- マイナビ薬剤師
利用した結果、私の市場価値の診断結果はだいたい同じでしたが、転職サイトによって特徴が大きく違いました。
体験をもとに、それぞれの特徴を忖度なしでまとめます。
薬剤師転職サイト①薬キャリAGENT
- 医療従事者向けサービス会社エムスリーが運営
- 転職エージェントは「正社員担当」や「パート担当」など「目的別」で割り振られる
- キャリアの相談はしやすいが、一つ一つの職場とのつながりはそれほど強い印象なし
- メール or 電話でのやり取りに強み
- 事業所が少なく対面での対応は少ない。(オンライン面談は可)
- 初回登録後により詳細な条件を入力フォームで送信するため、事前に自分の頭を整理できる
- 登録解除後しつこい連絡なし
自分の市場価値の診断には最も向いている転職サイト。
メールで簡単に市場価値を診断したい人には特におすすめ。
実際に転職する際は他の転職サイトと併用が必須。
↓↓薬キャリAGENT公式ページ↓↓
薬剤師転職サイト②ファルマスタッフ
- 日本調剤グループの企業だが、保有する求人とは全く関係なかった
- 転職エージェントは「エリア別」で割り振られる
- エリア別に担当するため、一つ一つの職場とつながり強い印象
- 電話 or 対面のやりとりに強み(基本は電話)
メールも面倒だから電話でさっさと済ませたい人向け(メールも可)
今回唯一「転職を勧めない」という結論を出してきた転職エージェント
実際に転職する際は、地域の事情に詳しいため一番おすすめ。
↓↓ファルマスタッフ公式ページ↓↓
薬剤師転職サイト③マイナビ薬剤師
- 求人保有数最多の最大手
- 転職エージェントの割り振りは不明
- 事業所が全国にあり「事業所での対面」が最大のメリット
- 登録解除後も数回電話連絡あり
市場価値の診断には向かない
実際に転職する際、事業所に行って手取り足取りトータルサポートを受けたい人には一番
↓↓マイナビ薬剤師公式ページ↓↓
大手転職サイト3社の比較は、別の記事でより詳しくまとめています。
>>>【実体験】薬剤師転職サイト大手3社を比較!利用した感想を紹介
まとめ:薬剤師転職サイトで自分の市場価値をリスクなしで診断できる
転職サイト経由で転職エージェントに相談することで、自分の市場価値がどのくらいか診断できます。
転職サイトを利用したとしても、転職しなくてOKです。
完全無料でリスクなしでできるので、
- ・転職しようか悩んでいる人
- ・今の職場で未来が見えなくなってきた人
は是非やってみて下さい。