こんにちは、病院薬剤師のやくごろうです。
今回は、「薬剤師研修センター【研修認定薬剤師】を病院薬剤師が取るべき理由」についてです。
一度は耳にしたことがある日本薬剤師研修センターの「研修認定薬剤師」について、病院薬剤師が「研修認定薬剤師」を取るべき理由、実際の取り方、他の認定制度との比較、どんな人におすすめかなどについて解説します。
それでは一緒に見ていきましょう!
研修認定薬剤師とは
研修認定薬剤師は、日本薬剤師研修センターが全国のあらゆる職域の薬剤師を対象に、研修成果を記録し、それを客観的に認定するために発足させた制度です。
また、この認定は免許の更新と同じ効果を期待するものでもあります。
(公益財団法人日本薬剤師研修センターWebサイトより)
将来、免許更新制度になったときの対策としての意味もあるんですね
研修認定薬剤師を取るべき理由
最も早く取れる認定だから
多くの認定薬剤師制度は、
「実務経験〇年以上」や
「年間〇単位を〇年継続」など、
取りたい!と思ってから年数が必要な場合がほとんどです。
しかし、研修認定薬剤師の申請条件は
「4年以内で40単位」
となっているため、
1年目でも40単位貯まった時点で申請可能です。
現状、最も早く取れる認定制度です。
- 転職したいけど、専門分野を持てるほど年数が経っていない人
- 3年以内に認定が欲しい人
上記のような人は、研修認定薬剤師を取ることを検討するといいでしょう。
認定取得のハードルが低い
認定薬剤師制度の認定取得のためのハードルは様々です。
認定取得で特にネックになる主な条件として、
- 研修認定施設での研修歴
- 症例への介入実績
- 学会発表、論文の実績
- 認定試験
が挙げられます。
しかし、研修認定薬剤師ではこれらは一切不要であり、「研修単位」のみ提出が必要です。
さらに、その研修会もe-Learning制度が完備されているため、自宅にいながら単位を取得することが可能です。
- 学会発表・論文や認定試験が苦手な人
- 忙しくて学会や研修会に参加できない人
に取りやすい認定です。
調剤薬局へ転職に有利
研修認定薬剤師は、「かかりつけ薬剤師」の条件の一つである、「薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定薬剤師の取得」に該当する認定制度です。
2016年診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師指導料」が新設されたことや、調剤薬局が「健康サポート薬局」の指定を受けるために、調剤薬局が「かかりつけ薬剤師」を必要とするようになりました。
かかりつけ薬剤師について
かかりつけ薬剤師指導料/管理薬剤師.com
調剤薬局での経験年数はどうしようもありませんが、すでに認定を取得している人材を確保できるのことは、調剤薬局側にとっても大きなメリットになります。
- 調剤薬局へ転職を考えている人
は取ることを検討してもいいかもしれません。
研修認定薬剤師を取る方法
認定条件
合計40単位以上
(最長4年以内、毎年5単位以上)
40単位集めることができれば、
1年未満でも申請可能です。
※研修手帳は2021年2月28日で販売終了し、「研修認定薬剤師研修受講シール整理表」を日本薬剤師研修センターのホームページでダウンロードして研修受講シールを貼付することになりました。
単位の集め方
主な単位の集め方として
- 研修会や学会への参加
- e-Learning
などで単位取得が可能です。
単位が取得できる研修会や学会は、開催日程が日本薬剤師研修センターのWebサイトで公表されています。
まれに事前参加が必要なものがあるので、注意しましょう。
なお、他の認定プロバイダー(日病薬病院薬学認定制度など)からの研修単位は、50%までの流用が認められています。
認定証のみ:11,000円
認定証+IDカード:12,540円
年間最低単位数が5単位なので、注意しましょう。
他の認定制度との比較
他の認定制度との比較は、詳しくは別記事で解説しています。
>>>認定薬剤師の種類を比較!若手病院薬剤師は最初にどれを取るべきか
認定の更新条件
30単位/3年毎
認定証のみ:11,000円
認定証+IDカード:12,540円
3年毎更新なので、比較的頻回ですね。
実際に認定を取った感想
やくごろうは3年目に病院→病院へ転職する際、何かしら認定を取っておきたかったため、研修認定薬剤師を取得しました。
研修単位は大きな学会への参加で稼ぐことができ、研修会スケジュールがWebサイトで公表されているので、集めやすかったです。
単位集めの後、申請→認定までの期間はちょうど1カ月くらいでした。
(時期によって違うかもしれません)
他の認定よりも、更新が頻繁なのがデメリットですね。
まとめ
- 転職したいけど、専門分野を持てるほど年数が経っていない人
- 3年以内に認定が欲しい人
- 学会発表・論文や認定試験が苦手な人
- 忙しくて学会や研修会に参加できない人
- 調剤薬局へ転職を考えている人
早く簡単に認定が必要な方に最適ですね
病院薬剤師が年収を上げるための「スキルアップ」の力はこちら
このサイトでは、病院薬剤師が年収をあと150万円あげる3つの力について解説しています!
3つの力のうち、本当に知っておいてほしい「スキルアップ」の力について現役病院薬剤師やくごろうがまとめています。