- 激務で勉強なんてする時間がない!
- そもそも勉強ってどうやってするの?
- 少ない労力で効率的な勉強法は?
毎日激務の新人病院薬剤師は、業務に追われて勉強する時間が本当に足りないですよね。勉強は効率的にやりたいけど、ネットで調べても具体的な勉強法なんて書いていません。私は新卒から病院薬剤師として勤務していますが、多くの勉強法を試し、結果多くの時間を無駄にしてきました…。
そこで、この記事では現役病院薬剤師やくごろうが実践してよかった、もう一度新人病院薬剤師になるなら絶対に初めにやりたい、おすすめ勉強法を紹介していきます。
この記事を読めば、新人病院薬剤師がやるべき数ある勉強法のうち効率的なものを選ぶことができ、時間を無駄にせずスキルアップへの最も近道を歩むことがきます。
勉強はしたいけど時間を無駄にしたくない新人病院薬剤師の方におすすめです!
それでは順番に解説していきます。
デキる新人病院薬剤師の勉強法:①カルテの略語を調べる
病院薬剤師が持つ強みは、カルテを閲覧する機会があることです。これが勉強する上で、最大のメリットと言えます。
カルテには、患者の疾患、背景、治療を選択した理由、治療経過など、全ての情報が網羅されています。
しかし、カルテを読む上で障害があります。
…知らない用語や略語が多くて解読ができない!
薬学生時代には、添付文書の読み方は教わる機会が多かったかもしれません。しかし、医療用語についてはほんの一部しか学びません。
カルテは書く側も大変なので、医療用語、略語のオンパレードで記載されます。
まるで英文で書かれた文章のような記録を読むには、まずは単語を知る必要があります。
ここでいう単語が、用語や略語に該当します。
用語や略語が分かれば、何となくカルテの記載が解読できるようになり、必要な情報が分かるようになるでしょう。
ただ、用語や略語の膨大さにはじめは絶望するかもしれません。
そんな時は、まずは同じ疾患を複数ピックアップし、領域ごとに進めていくとよいでしょう。
同じ疾患であれば、きっと使われている用法や略語はほとんど同じはずです。
カルテが解読できるようになれば、業務中に目にするカルテ記載から、得られる情報量が増えます。得られる情報が多ければ、自ずと得られる知識量も増えます。
まさに、雪だるま式に知識が増えてきます。
デキる新人病院薬剤師の勉強法:②患者の治療経過を治療ガイドラインと照らし合わせる
カルテが解読できるようになった新人病院薬剤師が次にすることは、患者の治療経過が疾患ガイドラインや標準治療に則っているかを確認する です。
治療には、必ず”標準治療”というものがあります。まずは、基本である標準治療を知ることから始めます。
治療経過が標準治療に則っているかを確認していくと、たまに標準治療から外れる症例に出会います。そのタイミングで、なぜ標準治療から外れているのか確認しましょう。標準治療を行わないのは、なにかしら理由が存在することが多いです。
例えば、薬の副作用で治療内容の変更を余儀なくされた、腎機能が悪く標準治療を行えなかった、など…
この方法を行うと、
- 標準治療の理解
- 薬の選択理由
が分かります。
特に、②は将来特殊な症例に出会った際、あなたを助ける大きな力になるでしょう。
書籍や治療ガイドランで疾患の標準治療を学ぶのもよいですが、圧倒的に足りないのは、自分だったらどうする?という”当事者意識”だと思います。
目の前の症例に対して、自分だったら何を選択するか、どの選択がベストかを考えなければ、役に立つ知識とは言えないかもしれません。
病院薬剤師が必要とされる場面は、きっと「特殊な症例に出会ったとき」だと思います!
デキる新人病院薬剤師の勉強法:③院内の薬事審議会の資料を読む
これはあまりやっている人は多くないかもしれませんが、一番簡単で役に立つ勉強方法です。
どの病院にも、「採用医薬品」があります。
採用医薬品は院内在庫が過多にならないように、また医療安全も保たれるように配慮した上で、病院で使用できる薬に制限をかけるものです。
この採用品目を決めるのが、一般的に薬事審議会と呼ばれる会です。(施設によって名称は若干異なるかもしれません)
議事録には単刀直入に、なぜその薬を病院に置くかが書いてあるはずです。
競合の同種同効薬に比べ、何が優れているかも分かります。
(議事録をよくよく見ていると、申請している診療科や製薬企業の事情、審査している委員のパワーバランスなど、病院内の大人の事情が垣間見えることもあります…)
誰でもできる、病院の採用薬に詳しくなる一番簡単な方法なので、とてもおすすめです。
デキる新人病院薬剤師の勉強法:④書籍を読む
オーソドックスな勉強方法です。
ただ、
- 当たりはずれが大きい
- 医学書はとても高価
- 問題解決への当事者意識が低い
のデメリットもあります。
書籍には、
- 疑問に思ったときに調べるインデックスタイプ
(治療薬マニュアルや今日の治療薬など) - 読書することで勉強になる記事タイプ
(レジデントノートや日経DIなど)
の大きく2タイプに分けられます。
①は、使うタイミングが仕事中であり、高価なものがほとんど(最新版に買い替えられない)ので、個人で買うのはおすすめしません…。
病院の所有物として置かれていることがほとんどだと思います。
内容を覚えるのは不可能に近いので、「どこに何が書いてあるか」を把握しておきましょう。
(例)腎機能ごとの薬の投与量は〇〇に置いてある〇〇の本、妊婦授乳婦は△△に置いてある△△の本など…
②は、正直ピンキリです。
読み手との相性もあります。
新人の時は、どれがあたりの本か見極めるのは難しいので、先輩におすすめの本を聞くといいかもしれません。
今後、自分がおすすめできる本も紹介できればと思っています。
デキる新人病院薬剤師の勉強法:⑤先輩とディスカッションする
なかなか機会が少ないかもしれませんが、非常に重要です。
病院には、認定・専門薬剤師など詳しい人が必ずいます。
ここで注目してほしいのは、自分より詳しい人の「持っている知識」ではなく、「考える順番」です!
症例検討会では、〇〇という症例に対して、あなたはどうしますか?が鉄板ネタです。
初めのうちは、治療薬を選択するまでの過程、何が重要で何が重要でないか、が難しいです。
これは、なかなかガイドラインや参考書にも情報がないため、ディスカッションでしか得られず、かつ使いまわしの利く知識だと思います。
詳しい人の、「考える順番」をマネしましょう!
さらに、あなたが新人病院薬剤師のあなたが先輩に相談する姿をみて、
「あの新人は人に相談できるやつだから安心」と思ってもらうことがあります。
良好な人間関係を構築する手段の一つです。
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