モノ(職場)

【ダマされない】薬剤師の休みが多い職場とは?2つの見分ける方法

こんな方へ
  • 他の職場と給料や仕事は同じなのに、休みが少ない!
  • 休み希望を出せないから、家族と予定が合わない
  • 休みが多い職場の見分け方を知りたい

「休みが少ない」「休みを希望できない」など、休みで悩む薬剤師は多いです。

病院薬剤師の私は、就職活動のときに「休みなんてどこも同じ」と思いあまり重要視することなく職場を選んでしまいました。

その結果、週休1.5日(土曜半日+日曜)と少なく、休みの希望も出せない職場に就職し、家族で予定を合わせて旅行など何度も諦めることになりました。

私(病院薬剤師)と妻(調剤薬局)は「休み」を妥協することなく選び、

  • 週1.5日休みの病院
     →週2日+休み希望出しやすい
  • 週休2日(祝日含む、選べない)
     →週2日+祝日(平日は希望日)

へ転職して休みが増えた結果、学会の参加や夫婦でも休みを合わせることができるようになりました。

そこでこの記事では、「休み」に対して本気で職場選びをした現役薬剤師のやくごろうが「休みが多い職場とは?2つの見分け方」について解説します。

この記事を読めば、病院、調剤薬局、ドラッグストアで「休み」に後悔しない職場の選び方がわかります。

薬剤師の職場は週休の多さと休み希望の出しやすさで選びましょう!

薬剤師の休みが多い職場①週休が多い

薬剤師の休みは「週休」で定められています。

週休とは「労働者に与えられた、1週間における休日」と定義されています。

例えば、公務員や企業であれば
完全週休2日制+祝日+年末年始休み
となります。

アイコン名を入力

いわゆるホワイト企業ですね

一方、労働基準法では

  • 休日は「毎週1回または4週間に4回」
  • 「1日8時間・週40時間まで」

と定められているため、
1日の労働時間を少し短くして「月~土出勤、日曜だけ休み」も認められています。

やくごろう

休みは日曜日だけですね…

病院、調剤薬局、ドラッグストアは土日休みではないケースが多いため、公務員のような「完全週休2日制」ではありません。

このため「週休2日制」や「4週8休制」などで労働基準をクリアしている職場が多くとても複雑です。

休みが多い職場を見分けるための「週休」について、「完全週休2日制」「週休2日制」「4週8休」それぞれについて解説し、病院・調剤薬局・ドラッグストアの特徴についても解説していきます。

「週休」の制度
  1. 完全週休2日制
  2. 週休2日制
  3. 4週8休

薬剤師の週休: 完全週休2日制

完全週休2日制の定義:毎週2日間休みがある

いわゆる、公務員パターンとされる完全週休2日制+祝日ではこうなります。

<完全週休2日制+祝日 >

やくごろう

祝日を入れて月9日休みです。

しかし、完全週休2日制の曜日は必ずしも土日休みであることはなく、休みの曜日は職場によって違います

<完全週休2日制(日曜+曜日固定)>

  • 土曜に営業している調剤薬局
  • 土日が関係ないドラッグストア

ではこのパターンが多いですね。

さらに、国民の祝日は「休ませることを強制的に義務づけるものではない」とされているため、祝日が休みか出勤かは職場によって決められます

薬剤師の週休:週休2日制

最も多く、最もダマされやすいのがこのパターンです。

週休2日制の定義:
1カ月の間に2日休みの週が少なくとも一度あり、それ以外の週は1日以上休みがある

土曜日に診療している中規模・大規模病院のほとんどが当てはまる例はこちらです。

<週休2日制(土曜半休、月1回休診日)>

やくごろう

祝日を入れて月7.5日休みです。

第二週だけ2日休みの週があり、週1回日曜日が休みになるため、「週休2日制」を満たしています。

  • 土曜日半日診療を行っている中~大規模病院
  • またはその門前の調剤薬局
  • 複数のクリニックから処方箋を受ける調剤薬局

で多いパターンです。

やくごろう

ゆっくり眠れるのは日曜日だけですね。

一方、公立病院や一部の優良病院は土日休みですが、「完全週休2日制」ではなく「週休2日制」と表記しているところがあります。

その理由は、当直や土日の当番があり、「完全に」週休2ではないからです。

その場合はこのようになります。

<週休2日制(土日休み)>

やくごろう

ぼほ理想の「完全週休2日」ですね。

このように、同じ「週休2日制」でも休みの多さが全然違うので注意しましょう。

特に病院や門前薬局の場合、「土曜日の外来診療を行っているか」が薬剤師の休みを左右します。

  • 土曜に外来診療にしていない病院
  • 隔週で土曜日診療をしている病院
  • 毎週午前中だけ外来診察をしている病院
  • 土曜でも午前午後に外来診察をしている病院

どれに当たるか必ずチェックしましょう。

やくごろう

外来診療が休みなら、薬剤師も休みです。

薬剤師の週休:4週8休制

4週8休制の定義:4週間(28日)のうち休みが8日ある変形労働制(シフト制)

  • 「休日関係ない」ドラッグストア、看護師さん
  • 「土曜日+平日の1日」半日診療をしているクリニックの門前薬局
  • 「土曜日が全て半日+残りは平日休みで精算」の病院、調剤薬局

など、こちらも多くパターンがあります。

「土曜日+火曜日が半日診療 」クリニックの門前薬局の例はこのようになります。

<4週8休+祝日(土曜+火曜日半休)>

やくごろう

この場合も、朝ゆっくり眠れるのは日曜日だけです。

「土曜日が全て半日+残りは平日休みで精算」の病院、調剤薬局のケースはこうなります。

<4週8休+祝日(土曜半休+月2回休み)>

休みの合計は9日(日曜×4日+平日×2日+土曜日半日×4+祝日1日)となり、
完全週休2日と同じですが…

やくごろう

土曜日半日は休んだ気がしないですよね。

つらいことに、病院とその門前薬局で一番多いのはこのパターンです。

土曜日に外来診療をやっていない優良病院はとても少なく、私も諦めていましたが…

働いて気づいたのは、この「平日休み2日」の分を

  • 上司に勝手に決められる
  • 自分が希望した日に休める

このどちらかで、QOLが大きく変わるということでした。

薬剤師の休みが多い職場②休み希望を出しやすい

「休み希望を出しやすい」職場は、休みが多い傾向があります。

理由は「代休など決まっている休日だけでなく、有休も申請しやすいから」です。

さらに、完全週休2日制の公務員と同じ休みの日数だったとしても、自分で希望した日を休みにすることができれば

  • 家族で予定を合わせやすい
  • 自分で好きなことに時間を使える

などメリットが多く、QOLが上がります。

病院と門前調剤薬局で最も多い「4週8休」を例にします。

上司が勝手に休みの日を決める職場では、休みはランダムに決まります。

< 4週8休+祝日(休み希望できない)>

一方、休み希望が出せる職場であれば、他の休みとつなげるなど自分の都合で希望できます。

<4週8休+祝日(休み希望できる)>

さらに、休み希望を出す際に有休の希望も一緒に出しやすいケースが多く、申請しやすいです。

やくごろう

有休は自分で日を決められます(労働基準法)

薬剤師の休み希望が出しやすい職場かどうかは、職場ごとに決められている「休み希望のルール」を確認する必要があります。

ここから、「休み希望のルール」の代表的な2つのパターンとその特徴について解説します。

休み希望のルール
  1. 上司が勝手に休みの日を決める
  2. カレンダーに早い者勝ちでハンコを押す

薬剤師の休み希望ルール①:上司が勝手に休みの日を決める

みんなが同じ日を休むと業務が回らなくなってしまうため、上司が薬剤師に最低限の希望だけ聞いて休みを勝手に割り振るパターンです。

この場合、薬剤師は

  • シフトが決まるまで予定が立てられない
  • どうしても休みたい日の希望をたくさん出せない
  • 休みを希望する場合は理由も書かなければならない

というデメリットがあります。

やくごろう

私の前職場はこのパターンでした。

実際に書いていたシフト希望の例です。

〇〇部長へ

いつもご指導ありがとうございます。

〇月のシフト希望ですが、

〇/〇(土)…友人結婚式参列のため
〇/〇(金)…学会参加のため
休みを希望します。

また、〇/〇(水)は勉強会参加のため当直を避けていただきたいです。

〇/〇(月)有給休暇を希望します。

何卒、宜しくお願い致します。

やくごろう

希望はたくさん書きにくいので、有休は気を使ってほとんど希望できませんでした。

やくごろう

希望が多すぎて上司から呼び出されたこともありました 。

薬剤師の休み希望ルール②:カレンダーに早い者勝ちで申請

自分の週休、代休、有休の数を、
自分で日を決めて申請するパターンです。

  • 予定が立てやすい
  • 理由を書かなくていい
  • 有休を申請しやすい

など、圧倒的にQOLが高いです。

今の職場で使っているカレンダーはこんなイメージです。

<休み希望表>

職場によって、

  • 1人が押せるハンコは月に2回まで
  • 1日の休み枠は2人まで

などのルールの範囲内で決められることが多いです。

薬剤師は休み希望が出しやすい職場を選ぶべき!

ここまで、薬剤師の休みが多い職場を見分ける方法として

  1. 週休が多い
  2. 休み希望を出しやすい

この2つについて解説しました。

「①週休が多い」については、「丸1日休み」がどのくらいあるか注目しましょう。

「完全週休2日制+祝日休み」が最もいいかもしれませんが、病院や周りのクリニックの外来診察日や営業日によることが多いです。

このため、「病院がいい」「このエリアの調剤薬局がいい」などの場合はあまり選択肢がないのも事実です…。

しかし、「②休み希望を出しやすい」は職場によって全く雰囲気が違います。

そしてあなたのQOLを大きく左右します

あくまで私の感想ですが、
休み希望を出しやすい職場は「積極的に休みを申請でき、有休がとりやすいため結果的に休みが多い」職場であることが多いです。

さらに、職場自体の雰囲気もいいところが多いと思います。

やくごろう

あなたの職場はどうですか?

薬剤師が休み希望の出しやすさを知る方法

薬剤師にとって大切な休みについてですが、求人票や募集要項には詳しく書いていないケースがほとんどです。

「週休2日制」「4週8休」などは書かれていたとしても、上記のように多くのパターンがあり、あまり参考になりません。

さらに、「休み希望の出しやすさ」については求人情報では全くわかりません

薬剤師が休み希望の出しやすさを知る2つの方法を解説します。

希望の出しやすさを知る方法
  1. 職場見学の時に聞く
  2. 転職サイト経由で聞いておく

休み希望の出しやすさを知る方法①:職場見学の時に聞く

職場見学に行って直接聞く方法です。

質問するニュアンスが難しいので、事前のメールでは聞きにくいかもしれません。

聞き方を間違えると、ネガティブな印象を与えてしまうかもしれません。

  • 「週休はどうやって決めていますか?」
  • 「有休が他の人と重ならないようにどう工夫していますか?」

という聞き方をしてみましょう。

休み希望の出しやすさを知る方法②転職サイト経由で聞く

  • 中小病院
  • 調剤薬局
  • ドラッグストア

これらの場合、転職サイトに求人を出していることがほとんどです。

転職サイト経由で相談できる転職エージェントは、薬剤師と職場の間で情報のやり取りをしてくれるので、事前に転職エージェントに聞いておくことをおすすめします。

  • 「土日休みの完全週休2日制がいいけど、本当にある?」
  • 「転職までは考えてないけど、休みが多い職場があるか知りたい」

という方は、転職サイトで「自分の市場価値を診断」することをおすすめします。

職場の複雑な休みルールを自分で調べるのはほぼ不可能ですし、転職サイトの利用は無料で簡単にできます。

  • 「転職サイトは面倒くさそう」
  • 「しつこく転職を強要されそう」

と私も思っていましたが、実際に利用したらそんなことはありませんでした。

やくごろう

実際に、転職することなく今の職場で続けています。

やくごろうが「自分の市場価値を診断」したときの体験は別の記事で詳しくまとめています。
>>>【リスクなし】薬剤師が自分の市場価値を診断するたった1つの方法

転職サイトは数多くありますが、「休み希望の出しやすさ」など求人に書いていない深い情報を求める場合は、大手3社であればファルマスタッフがおすすめです。

私が利用した薬剤師転職サイト大手3社の中では、ファルマスタッフがエリアごとに転職エージェントが決まり、各職場とのつながりが強い印象でした。

やくごろうが転職サイト大手3社を利用した体験は別の記事で詳しくまとめています。
>>>【実体験】薬剤師転職サイト大手3社を比較!利用した感想を紹介

病院薬剤師が年収を上げるには、職場選びが重要です。

このサイトでは、病院薬剤師が年収をあと150万円あげる3つの力について解説しています!
3つの力のうち、本当に知っておいてほしい「職場」の力について現役病院薬剤師やくごろうがまとめています。