モノ(職場)

病院薬剤師が失敗しない就職先の選び方

こんな方へ
  • 病院になりたいが、どうやって病院を選べばいいかわからない
  • 病院の情報が少なすぎる!
  • 変な病院に就職して失敗したくない

薬剤師が就職する際、病院の情報が本当に少なくて困るケースはとても多いです。

私は新卒の時にあまり情報収集をせずに就職し、「もっとちゃんと選んでおけばよかった」と後悔しました。
転職時にはこの経験を活かして慎重に職場を選んだ結果、いい職場に転職することができました。

そこでこの記事では、現役病院薬剤師やくごろうが実際に行った「病院薬剤師が失敗しない就職先の選び方」について解説します。

この記事を読めば情報が少ないとされる薬剤師の病院の選び方が全てわかります。

それでは解説していきます。

注目ポイント~キャリア編~

1.病院の規模・診療科

診療科がなければ、基本的にはその疾患領域には関与できません。

例)小児薬物療法に興味あるが、小児科がない など…

診療科があったとしても、担当する医師が一人だけの場合と複数の場合でも大きく異なります。(医師も異動多い)

これは病院の領域の問題であり、自分でいくら努力してもどうにもできません…

予め確認しておきましょう。

2.各種認定・専門薬剤師制度の研修認定施設かどうか

病院薬剤師になる方は、認定・専門薬剤師を目指す(やらされる)場合が多いと思います。

多くの認定・専門制度は、一定の期間研修認定施設での研修を必須項目としています。

例)医療薬学会がん専門薬剤師;研修認定施設で5年以上勤務実績 など

自施設が研修認定施設の場合は、働きながら研修要件を満たすことができます。

しかし、自施設が研修認定施設でない場合、他施設へ研修に行かなければなりません。

業務にも穴をあけてしまうため、かなり難しいのが現実です。

興味のある認定・専門制度の研修認定施設かどうかはよく確認しましょう。

3.各種認定・専門の実際の有資格者

「認定・専門取得も積極的に推奨しています」と言われることがほとんどですが、必ず実績を確認しましょう。

まれに「中途で採用した薬剤師がたまたま持っていた」とうこともあるため、自施設で取得した実績を確認しましょう。

4.薬剤部の強い領域

薬剤部がどの領域に力を入れているか、特徴があるはずです。

多くの場合、所属長の得意分野となります。

医療薬学会や日本病院薬剤師会などの全国規模の学会で、過去の演題をみるとわかることが多いです。

実際に興味はなくても、就職活動や面接の際に役に立つこともあります。

5.業務部門間のローテーション

大きな大学病院などでは、調剤、注射、病棟など部門間で数年単位でしかローテーションを行っていないことがあります。

自分の得られるスキルに直接影響するため、確認しておきましょう。

注目ポイント~給料編~

1.雇用形態(正規職員/常勤契約職員/非常勤/レジデント)

病院薬剤師では一般企業と異なり、非常勤やレジデントなどの制度からしか就職できないところがあります。

非常勤やレジデントであれば、その期間、その後の就職先は必ず確認しましょう。

この期間は、待遇は期待せず、勉強と割り切るしかありません。

勉強した先にどうなるのか、実績を確認しましょう。

常勤でも、正規職員と契約社員が分かれることがあります。待遇の違いと、どのくらいで正規職員になるのかを確認しましょう。

2.各種手当(薬剤師手当/ボーナス/住宅手当)

給与の内訳を確認します。「基本給のみ」or「基本給+薬剤師手当」は重要です。

ボーナスは、原則「基本給×〇カ月分」となるため、大きく差がでます。

1人暮らしの場合は、住宅手当の有無も必ず確認しましょう!(かなり大きいです)

3.残業(残業実績時間/実際に帰宅する時間)

みなさん気になるところだと思いますが、重要なのは「残業した分、手当をもらえているか」です。

残業実績時間実際に帰宅する時間は、必ず分けて聞きましょう。

この二つが一致している職場は、とてもいい職場だと思います。

帰宅するまでの時間に、どの程度「自己研鑽」が含まれているか確認しましょう。

4.当直

1回でいくらになるかと、月の回数を確認しましょう。

当直手当×月の回数=給料上乗せ分
です。

5.産休育休実績

実績が重要だと思います。

(あまり雰囲気が良くない職場では、結婚・出産を期に退職される方が多い気がします)

6.学会参加費の補助

意外とお金かかるんですよね…。

補助が出る基準を確認しておきましょう。

注目ポイント~職場環境編~

1.休み(休みの希望出せるか/土曜日)

休みの日数は募集要項に書いてあるはずです。

重要なのは、「休みたいときに休めるか」です。

休みの希望はどの程度出せるのか、ルールが決まっていることがほとんどですので、確認しましょう。

年間休日は募集要項に書いてあるはずですが、休みを決めるルールは聞かなければわかりません。

施設によっては、土曜日が勤務日になると、逆に土曜休みの希望を出しづらいなどあるようです。(予定があって休みたい日って、なんとなく土曜日が多いんですよね…)

病院の土曜日の外来診察有無も確認しましょう。公立病院などは土曜日が休日の場合がほとんどです。

2.実際に働いている人の満足度

これが確認できれば、一番いいです!

ですが、働く上で大切にするものは、人によって違います。

自分の感覚に近そうな人を探しましょう。

3.離職率

なんだかんだで、一番嘘をつかない指標だと思っています。

就職活動が進むにつれて聞きづらくなるので、早いうちに実績を確認しておきましょう。

4.所属長の年齢

良い所属長も、悪い所属長も、いずれは定年退職します。

薬剤部という小さい組織では、所属長の影響は大きいので、確認しておきましょう。

病院薬剤師の就職活動の具体的な手順はこちらの記事で解説しています。

>>>病院薬剤師の就職活動:具体的な手順

病院薬剤師が年収を上げるための「職場」の力

このサイトでは、病院薬剤師が年収をあと150万円あげる3つの力について解説しています!
3つの力のうち、本当に知っておいてほしい「職場」の力について現役病院薬剤師やくごろうがまとめています。

やくごろう

この他にも、皆さんが大切だと思うポイントがあればぜひ教えてください!